府中大漁節

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写真撮影場所:京都府宮津市溝尻、大垣、中野
写真撮影日 :2021/5/7
唄収録日  :2021/5/27
唄記述日  :2021/6/27
訪問記述日 :2021/6/27


*歌詞*

「丹後名所はヨーエ 朝日を受けて
 晩の入り風イナー そよそよとヨーイ

 沖を見やんせ 白波が立つ
 これに出らりょか 馳せらりょか

 (アバヨ)漁師が 橋立沖で
 小首かたげて 櫂をかく」


*記述*
 京都府の与謝野海区は定置網の漁場として有名ですが、この唄はその中の(府中村)溝尻地方の櫓漕ぎ唄です。労作唄ですが、大漁祝いの酒盛り唄でもあることから「大漁節」と名付けられたとのことです。

 日本民謡大観の唄を参考にしました。この唄は一番の中でも前半「丹後名所は~受けて」と後半「晩の~ヨーイ」の唄い手が別(前半は個人、後半は複数人で唄う)で、二番の唄の入りは一番に被さる様に出ます。私は前半も後半も続けて一人で唄っているので息の都合上せっかちになっていますが、実際はもう少しゆっくりです。
 また、日本民謡大観の録音では拍を櫓漕ぎの音で取っています。真似したかったのですが櫓は手元にないので、せめて、ということで通常は音量を下げるこきりこ音をそのままにしています。
 三番の「(アバヨ)」の部分は通常歌詞を掲載している書籍では「府中」となっていることがほとんどですが、聴こえている通りに書きました。


*訪問記述*

 天橋立で宿泊の翌日、天橋立桟橋に9時頃到着しました。天気は曇りのち雨。

 時期が時期なだけに、天橋立遊覧船の始発のお客は私しかいなくて、何だか申し訳ない気がしてました。受付の方に往復のチケットを勧められたのですが、これも断ってしまいましたし……。
 まあ民謡で遊覧船に乗るのはこれで二度目なので許してほしい。

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天橋立桟橋のタツノオトシゴは見ていて飽きないです

 遊覧船から府中地区の舟屋が見えるという情報があったので乗ってみたのですが、ズーム撮影して何とか見える感じでした。とはいえ、あまりしっかり見えるなら今より観光スポット化してしまいそうですが。

 そうこうしているうちに一の宮桟橋へ到着したので籠神社へ。朝が早いこともあり参拝客はまばらでした。(前回はいっぱいだったなあとしみじみ思い出す……)
 今回は折角なので籠神社奥宮である眞名井神社に足を延ばしてみることに。全体的にお伊勢さんと雰囲気が似ていますが、社殿の後ろに磐座があって古代の信仰の在り方を物語っています。見ていて楽しいです。

 さて、もう一度籠神社前の信号を渡り右へ。少し進むと、「栗田半島天橋立シーサイド自転車道」の看板が出てきましたので、それに従い海沿いへ出ます。途中、シーサイドセンターの裏でツツジが咲いていたのでカメラをパチリ。

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休業中で誰も見ないのがもったいない

 先に進むと府中地区ですが、曜日と時間的に他所の人がうろうろしているのじゃ目立つかなと、早歩きしながら速やかに写真を撮っていました。途中から雨が降り出したため、折り畳み傘を差しながら撮影の瞬間だけカメラを取り出すという、ちょっと大変なことを繰り広げていました。
 
 一通り往復した後、帰りはバスの予定でしたが、時間があるようなので天橋立を歩いて戻りました。小雨が降り続いておりましたが、意外と皆様雨具なしでサイクリングをしておられて、すごいなあと感心。
 
 12時頃、元の天橋立桟橋付近に戻り、お昼を食べてから帰宅しました。


*参照*

『日本民謡大事典』 1983 浅野健二 雄山閣出版

『日本民謡事典Ⅲ 関西・中国・四国・九州』 2018 竹内勉 朝倉書店

※この唄は『日本民謡事典』には掲載されておりません。