写真撮影場所:和歌山県有田郡湯浅町
写真撮影日 :2020/10/14
唄収録日 :2021/4/28
唄記述日 :2021/5/5
訪問記述日 :2021/5/5
*歌詞*
「ソコデーシッカーリショー
(アラ ヤットコマカセヤ トコマカセ)
ア 盆のマ 十四日に 踊らぬ者はヨ
(アラ ヨイトコセ)
猫か鼠かヨー 空飛ぶ鳥かショーガエ
(サーエー チョーコースリャエ)
ア ヨイトコサンジャ
(ヌイタリサイタリ ショーショーカー
ナイカ ショウガエ)
ソコデー シッカリハヤセー
(アラ ヤットコマカセヤ トコマカセ)
エ 渡辺の綱にやりたや この片腕を
主と添い寝のヨー 邪魔になる
ア ヨイトコサンジャ
エ トコサンデ シッカリオドレ」
*記述*
醤油発祥の地と言われる湯浅は、江戸時代には大阪から江戸へ向かう廻船の寄港地でもあり、商業都市として大いに賑わいました。この唄は別名「湯浅音頭」と言い、編み笠姿に団扇を持って三味線演奏で踊る盆踊唄として当地で伝えられてきました。
音頭取りと踊子の掛け合い唄です。カッコ書きしてあるところは踊子が唄います。
日本民謡大観の唄を参考にしました。一番と二番で歌詞と音程の違うところがありますが、おそらく決まっている拍の間であれば音頭取りが自由に唄っているのではないでしょうか。音程に揺れがあっても破綻しないどころか独特の味がありますので、是非原曲を聴いて頂きたいと思います。
*訪問記述*
JR湯浅駅に10時37分頃到着しました。天気は晴。
観光案内所に宿泊用の荷物を預けて、まずは南へ。
唄の情報が少なく町内のどこを撮ればいいのか分からないため、そういう時は寺社仏閣を撮ろうといういい加減な方針に基づき、まず辨財天社に向かうことにしました。地図には普通に表記されてあったので向かったら、港湾の門扉があるところを抜けるため、もしかして関係者以外あまり立ち寄ってはいけなかったのだろうかと思い、写真を撮ってそそくさと退散しました。
それから西側へ抜けて南恵比寿神社へ。誰も参拝者はいなさそうなのに、普通に車と自転車が置いてあって、もしかして関係者以外あまり(以下略)と思い、外から写真を撮ってそそくさと退散しました。
一体どこの写真だったら撮っても大丈夫だろうかと悩み、とりあえず湯浅らしいところはここだと港湾周りの写真を撮りました。後から見ると車のナンバーがばっちり写っていたので、動画には使用できませんでした。
なぎ公園は湯浅まつりのステージなので撮らねばと意気込んでいたのですが、保育園児と思しき皆様が遊びに来られていたので、邪魔をしてはならぬと中には入らず周辺だけ撮っています。うーん……。
何故か公園の北東方向にラウンドアバウトがあるので、見に行きました。これはゆっくり撮影することができましたが、何のために存在するのかは不明です。信号を作りたくなかったのでしょうか。
それから東に行ったり、でも一番海沿いの道路の西の端はどうなっているのか気になったりで(結局何もなかった)、うろうろしています。
タイヤが転がっている道端
あまりうろうろし過ぎていると時間が無くなってしまうと遅まきながら気づき、北恵比寿神社へ。ここは南と違ってよそ者が入ってもいい観光地感があり、ほっと一安心。
重要伝統的建造物群保存地区に入り、角長を撮影しながら前進しました。ちょうどお腹が空いてきたので、北町茶屋いっぷくで卵かけご飯セットを注文。入店時は私しか客がおらず、窓際の席で外を見ながらそれこそ一服しました。ご馳走様でした。
癒されます
もう一回角長の方向に戻り、角長醤油資料館の職人蔵へ。ここは無料の資料館でして、行った時は私しかおらず、じっくり見放題でした。中に「櫂入れのうた」の歌詞が書いてある場所があったのですが、どうせならスイッチを入れたら唄が流れる観光地仕様にしてくれるといいのになあ、と身勝手な要望を心の中で呟いていました。
それからは甚風呂の前を通ったり、大仙掘に向かったりで相変わらずうろうろしていました。実は北町ふれあいギャラリーの前で、椅子に座って向かいの太田久助吟製の建物の模写をされていた方が数名いらっしゃったのですが、あまり前を通って絵の邪魔をするのも申し訳ないし、変にうろうろしている人がいると思われるのも申し訳ないしで、なるべくそこを通らないようにしていました。(そんなこんなで実は湯浅の写真枚数は少ないのです……)
最終的に保存地区の東の岡正を撮って南へ。湯浅おもちゃ博物館の前を抜けて西へ向かい熊野古道の石碑を撮りました。湯浅大宮顯國神社まで出ようかと思いましたが、時間がないのでやめて、湯浅駅に向かいます。
この駅ビルに図書館があったので立ち寄り、唄に関する資料がないか探しましたが見つかりませんでした。残念無念という気持ちを抱えつつも預けていた荷物を受け取り、電車で13時51分頃出発しました。
*参照*
『日本民謡大事典』 1983 浅野健二 雄山閣出版
湯浅町役場公式ホームページ|ゆあさちょう|くらしの情報|観光情報|和歌山県有田郡
※この唄は『日本民謡事典』には掲載されておりません。