デカンショ節


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写真撮影場所:兵庫県篠山市
写真撮影日 :2016/10/26
唄収録日  :2017/5/6
唄記述日  :2017/7/6
訪問記述日 :2017/7/6


*歌詞*

「(ヨーイヨーイ デカンショ)
 丹波篠山 山家の猿が
(ア ヨイヨイ)
 花のお江戸で芝居する

 デカンショデカンショで
 半年ゃ暮らす
 あとの半年ゃ寝て暮らす」


*記述*
 
 別名「篠山節」と呼ばれ、旧丹波国の城下町として栄えた兵庫県篠山市で生まれた唄とされていますが、その由来については諸説あります。その経緯の複雑さは、篠山市に2つの「デカンショ節」が現存しているところから窺えるでしょう。(詳細は参照リンクの篠山市ホームページへ)
 その由来の一つに、この地方の盆踊り唄「みつ節」或いは旧味間村の糸紡ぎ唄が形を変えていき、その唄を明治時期の私立鳳鳴義塾(現在の兵庫県立篠山鳳鳴高等学校)の学生が東京へ遊学した折に広めた、というものがあります。

 主にお囃子部分で違いのある唄もありましたが、篠山市ホームページに掲載されていた正調に合わせました。
 一番の歌詞は、上記の鳳鳴義塾の学生たちを、二番の歌詞は、篠山在住の杜氏が冬から春に神戸の灘五郷へ向かい、酒造りをして暮らす様を唄っていると言われています。


*訪問記述*

 9時47分にJR篠山口駅に到着しました。天気は曇り後雨。
 停留所「篠山口駅」から新姫バスに乗り、10時10分に「二階町」で下車。平日でしたが、観光客と思しき方が何名かいらっしゃいました。

 雨が降る前に撮影を済ませようと、まずは篠山城大書院へ。
 本当はデカンショ祭りの行なわれる篠山城跡三の丸広場の写真を撮るつもりでしたが、私が場所を勘違いしていたため撮れずじまいでした。残念。

 

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ここを左に行くと三の丸広場です

 

 北廊下門跡、表門跡、中門跡、鉄門跡とそれぞれ撮影しましたが、動画に使用する写真が僅かなのはいつものことです。
 4館共通入館券をゲットして中へ。まずは展示室を一通り眺めた後に、シアター室で築城の歴史を学習。復元再建された大書院を回りながらこっそり外の写真を撮っていました。実は八上城跡側の写真を撮りたかったのですが、後から冷静に考えると方向が正反対でした。

 

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どこの山でしょうか

 

 大書院を出て裏の青山神社へ。篠山城藩主であった青山家に縁のある神社を一通り写真に撮りましたが、フラッシュを焚きたくない気分でいたために神社内の写真が全部ぶれました。まあそんなこともあります。
 展望台から八上城跡のある高城山を撮影。あれだろう多分と自信ない感じでしたが、別名丹波富士と呼ばれるあの形の山で正解だったようです。
 
 同じ道を戻るのもどうだろう、ということで埋門から外へ。南馬出をちらっと眺め、小林家長屋門を覗き、武家屋敷安間資料館へ。他にお客様もおられませんで、稲畑人形を眺めたり、一人で水琴窟の音を聞いたり、自由にうろうろしていました。

 お腹が空いたので、篠山城の北側に戻り大正ロマン館へ。やっぱり丹波篠山と言えば黒豆でしょう、ということで「レストランろまんてい」で黒豆御前を注文。コロッケうまうま、豆腐うまうま、ご飯うまうまで、いつの間にか皿が空になっていました。美味しゅうございました。

 大正ロマン館を出て、一旦篠山城側に戻り、青山歴史村へ。版木をはじめ青山家の歴史資料を見学、丹波篠山デカンショ館で篠山の紹介や踊り方等を映像で見て、桂園舎で八神城跡の絵を見物しました。

 青山歴史村を出て、大正ロマン館から更に北上します。狙いはデカンショ節と深い繋がりのある篠山鳳鳴高等学校。歩いて行ける距離か不安だったのですが、レンタサイクルで自転車を借りても、すぐにでも雨が降り出しそうな状況ではためらわれ、結局歩いていくことにしました。
 途中、篠山市民センターや史跡の玉水を見学しながら歩き、天気の更なる悪化を心配する中で鳳鳴高等学校を撮影。実はもう少し北上しないと見えないのではないかと心配していましたが、手前が予想に反して見晴らしのいい田んぼでした。
 そこから南下して、行きに少し見えた木々のある辺りを捜索し、春日神社を発見しました。境内に「篠山中年学舎開学の地」という石碑が立っていたので、そこもパチリと撮影。
 
 最後に歴史美術館へ。唄には関係ないのですが、4館共通入館券で入館できましたので。
 ちょうど「入江波光展」が開催されており、絵を見て回りました。歴史美術館は元々地方裁判所のあった建物でして、法廷があった部屋を見学もできました。

 外に出ると一雨降った後でして、そろそろ帰らないとまた雨が降るかもしれないと、慌てて「春日神社前」のバス停から15時5分発のバスに乗り、JR篠山駅に戻ったのでした。


*参照*

『日本民謡大事典』 浅野健二 1983 雄山閣出版

デカンショ節10選と20選


*試聴(広告)*
 この唄は有名だから色々な方が唄っているだろうと予想したら、全くの大外れ、というのが最近のパターンになっています。唯一唄われているのがこの越路吹雪氏でして、ジャズ風にアレンジされている曲を素晴らしい歌唱力で歌いこなされておられます。