唄収録日 :2016/9/10
唄記述日 :2016/9/13
*歌詞*
「土佐の高知の 播磨屋橋で
坊(ぼん)さん かんざし買うを見た
ヨサコイ ヨサコイ
土佐はよい国 南風(みなみ)をうけて
薩摩颪が そよそよと」
*記述*
高知県の代表的な民謡です。唄名はお囃子からきています。
「夜さ来い」つまり「今晩おいで」の意味であるとされるお囃子から、農民の作業唄が元唄であると言われていますが定かではありません。他にも高知城築城の際に唄われた木遣音頭が、江戸時代に流行した「江島節」が、或いは「お夏清十郎」の流行唄が由来と言われていますが、はっきりしたことは不明です。
一番の歌詞は、高知城下で実際にあった坊主の純信と鋳掛屋(鍋や釜などの鋳物の修理修繕を行なう職業)の娘であるお馬との恋物語が由来です。二人は讃岐(香川県)へ駆け落ちしたものの、捕えられて追放処分を受けています。
二番の歌詞は薩摩藩主島津斉興(なりおき)の娘、候姫(こうひめ)が土佐藩主山内豊熈(とよひろ)に嫁いだ際に唄われたものです。大変な薩摩颪ですら何でもないのだと捉えることで、薩長の討幕を阻止しようとした土佐藩の強がりが窺えるとのことです。
*参照*
『日本民謡集』 1960 町田嘉章・浅野建二 岩波書店
『日本民謡大事典』 1983 浅野健二 雄山閣
ヴァリアス・アーティストの「日本民謡大観 四国篇 10」を iTunes で
(絵島(江島)節)
*試聴(広告)*
細川たかし氏の唄、というより伴奏のアレンジが面白いなというのが選曲した理由です。