唄収録日 :2016/6/10
唄記述日 :2016/6/12
*歌詞*
「さんさ時雨か 萱野の雨か
(ハア ヤートーヤート)
音もせで来て 濡れかかる
しょうがいな
(ハア メデタイメデタイ)
この家座敷は 目出度い座敷
鶴と亀とが 舞い遊ぶ」
*記述*
最初に聴いた時は何て暗い曲なんだと思いましたが、これが歌詞にも入っている通り目出度い曲と聞いて再度吃驚しました。実は宮城県仙台地方の「君が代」という異称もあるぐらい格調高い唄で、祝儀の場では最初に全員が手拍子を打って合唱するとのこと。岩手県・福島県・山形県の一部でも唄名は違えど親しまれているそうです。
伊達正宗由来の説がありますが、そこまで古いものではなく、江戸時代中期以降の恋の流行唄が京都以西から広まってきたものとされています。
上記の一番、二番の歌詞は下記の三番と合わせて、地元で三幅一対と呼ばれます。
「雉の雌鶏(めんどり) 小松の下で 夫(つま)を呼ぶ声 千代千代と」
*参照*
『日本民謡辞典』 1972 仲井幸二郎・丸山忍・三隅治雄 東京堂出版
『日本民謡大事典』 1983 浅野健二 雄山閣
*試聴(広告)*
唄い手の名前が明記されていないので他の曲にするか悩んだのですが、この速さで唄う方が他にいないので。