唄収録日 :2015/11/13
唄記述日 :2015/11/20
*歌詞*
「日和山 沖に飛島 朝日に白帆
月も浮かるる最上川 船はどんどん えらい景気
今町船場町 興屋の浜 毎晩お客は どんどん
しゃんしゃん しゃん酒田はよい港
繁盛じゃおまへんか ハーテヤテヤ
庄内の 酒田名物 何よと問えば
お米にお酒におばこ節 あらま ほんと 素敵
酒田音頭は大陽気 毎晩お客は どんどん
しゃんしゃん しゃん酒田はよい港
繁盛じゃおまへんか ハーテヤテヤ」
*記述*
現地の酒田甚句流しの唄を聴いてみると、私が習ったものと節がかなり違います。一、二箇所なら現地の唄い方に合わせるところですが、細かいものを拾うとそれどころではないのでそのまま唄いました。
現地出身のプロの方は酒田甚句流しの唄い方でして、私が習った曲の節がどこから出てきたのか不明です。(明治に花柳界で流行した「欣来節(金来節)」に雰囲気が似ているのは、私が唄った方かもしれません)
幕末に江戸で流行した「そうじゃおまへんか」節が酒田の土地に入ってきた時にこのような唄へ変化したそうです。酒田の港はかの有名な北前船の通り道で大変繁盛し、関西弁で唄った酒盛り唄は船場町周辺の花柳界で大流行しました。
明治27年の庄内地震で歌詞に出てくる船場町は壊滅的打撃を受けましたが、以降花街の本拠地は今町・新町に移っていったそうです。
*参照*
『日本民謡大事典』 1983 浅野健二 雄山閣
http://sasakimikie.seesaa.net/article/27358296.html
※この唄は『日本民謡事典』には掲載されておりません。