白頭山節

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唄収録日     :2015/8/28
唄記述日     :2015/9/1

 

*歌詞*

「白頭御山に 積りし雪は
 解けて流れて鴨緑江(ありなれ)の」
 ああ 可愛い乙女の 化粧の水

 尾花まねけど 見向きもせずに
 何処へ行くのか あの月は
 ああ 雲にかくれて 消えて行く」


*記述*

 白頭山って日本ではないよね、と思ったあなたは正解です。中国と北朝鮮の国境にある朝鮮半島最高峰(標高2,744メートル)の山です。

 

 何故ここを舞台にした唄が日本にあるのかというと、昭和の初め当時大陸で馬賊首領をしていた「植田国境子」という方が、昭和8年と10年に日本に渡り、当時の有名な唄い手に自分が作詞作曲した唄を伝授しレコードを出したからです。

 馬賊というのは、Wikipediaによると満州において騎馬で盗賊に対する自衛を行ない、自衛を通り越して自らが盗人になってしまったものもいる賊のことで、その首領の人物をどういう経緯で日本に呼ぶことになったのか、その人物は男性なのか女性なのか、どこの生まれなのか、そもそも名前のふりがなは何か、ということすら分かっていません。(おそらく名前はペンネームではないかと勝手に想像しています)

 大正から昭和初期にかけて中国大陸に渡った志士たちが、国事に奔走する傍ら酒盛りの唄として愛唱したようです。

 

 鴨緑江は古称で阿利那礼河と書きます。「尾花」はすすき。
 詞も曲も秀逸だと思いますが、輸入民謡のためか今となっては知る人ぞ知る唄になっているようです。

 ちなみに似たような経緯で大陸から日本へ持ち込まれた曲に、「鴨緑江節」があります。こちらは作詞作曲者未詳です。


*参照*

日本民謡辞典』 1972 仲井幸二郎・丸山忍・三隅治雄 東京堂出版

日本民謡大事典』 1983 浅野健二 雄山閣

※この唄は『日本民謡事典』には掲載されておりません。